つくば市並木ショッピングセンターにある自家焙煎コーヒー豆とイタリアワイン専門店
フレスタプラスあらの珈琲 焙煎人荒野です。
今日は当店でも人気度の高いスマトラ島・マンデリンのお話を、、、、、
まずはインドネシアコーヒーの歴史から見ていきましょうかね。
◇インドネシアのコーヒーの歴史
1969年にオランダ軍がアラビカ種の苗木をジャワ島に持ち込んだことが、インドネシアのコーヒーの
歴史のはじまりだと言われています。
ジャカルタの農園に植えられたコーヒーノキは、天災の被害により一度は枯れたものの、再びインドから苗木が持ち込まれ、ジャワ島での栽培に成功しました。
しかし、1908年にコーヒーの天敵である‘さび病’が流行したため、アラビカコーヒーを栽培していた農園は
壊滅的な被害を受けてしまいました。
その後は、病害に強いロブスタ種の栽培へと切り替える農園が増え、インドネシアで生産されるコーヒーの
90%以上がロブスタ種になったのです。
※缶コーヒー、インスタントコーヒーに使われるコーヒー豆です。
数としては少ないですが、アラビカ種も栽培されています。スラウェシ島の「トラジャ」、スマトラ島在来系の「マンデリン」は高品質で世界での評価も高い
コーヒーです。
『マンデリン(Mandheling)=スマトラ島のマンデリン族に因んで付けられ銘柄』
今現在、特別珍しいコーヒー豆ではないマンデリンですが、、、
マンデリンコーヒーの生産量は、インドネシア全体の5%と少なく、現地ではめっちゃ稀少価値の高いコーヒーとして位置づけられているんですね。
マンデリンコーヒーは、1908年に壊滅的な被害をもたらした‘さび病’から生き残ったアラビカ種をもとに
栽培されたものなのです。
もし、マンデリン族がこのアラビカ種を栽培していなかったら、マンデリンというコーヒーは存在していなかったかもしれません。
◆『スマトラ式精製』
コーヒー豆の精製は主に「ナチュラル」、「フルウォッシュド」、「パルプドナチュラル」の3つに分けられますが、マンデリンコーヒーの味わいはそれとは異なる「スマトラ式」という精製方法によって完成されます。
1. 収穫されたチェリーを水槽に入れ、異物や未熟豆を除去した後、果肉を除去。
2. パーチメントを剥き、種子の状態で乾燥させて完成。
水槽で浸された生豆は柔らかい状態で乾燥期間に入ります。
乾燥が進むにつれ水分をたっぷり含んでいた生豆の水分が抜け、縮み、いびつな形になります。
これがマンデリンの独特な形と、香味のもとになっています。
一般的には「酸味は軽く、深いコクと苦味がありながら口あたりはなめらかで、
後からほのかな甘みも楽しめます。」という謳い文句ですが、、、品質の良し悪しはかなり
ハッキリしていて、、、ボクが思うに『酸味をどれだけ豊富に持っているか=どれだけ深く焙煎
しても風味豊かなマンデリンになるか!』なんですね。
マンデリンコーヒーは産地によりブランド化されていて、スマトラ島北部のリントン・ニ・フタ地区で
栽培されるものは「リントンマンデリン」、トバ湖の湖畔で栽培されているものは「マンデリントバコ」
というように、名前に地名が含まれています。
当店で取り扱っているマンデリンは同じ北部アチェ州都「パダン・アチェ」地区で産出されている豆です。
※上部↑地図を参照ください。
「ブルーマウンテン」が登場するまで、
世界一のコーヒーとされていたスマトラ島のマンデリン。
特筆すべきは、しっかりとした酸味に裏打ちされた強めの苦味。
酸味もやわらかく、口の中で広がるほろ苦さは、
上品な香りに誘われるように、コクの豊かさも感じる珈琲豆です。
【生産国】 インドネシア スマトラ島
【生産農園と標高】 アチェ(ache)地区、タケゴン
【品種】アテン種
◆「スマトラの虎」として販売しておりますが
正式の銘柄名は「アチェ・タブースーパーグレード」。
数あるマンデリンの中でもマンデリン特有の香りが強いのがアチェ産の特長です。
深煎りするコーヒー豆の中でもかなりデリケードな焙煎を必要とします。少しでも油断すると酸味が強く残ってしまう。渋さが出てしまう。色の変化、香りの変化を細心の注意をして観察しないと、、、「はい!もう一回やり直し~」ってなっちゃいます。しかしこの酸味を上手くコントロールできると旨み、甘み、マンデリン最大の魅力である苦みとコクの複雑さを堪能できるわけですね。肝はこの酸味を旨みに変化させるかのバランスです。最近やっとこの豆の特長、クセが解ってきた気がします。
以前は世界三大コーヒー豆のひとつと言われたコーヒー界を代表とする銘柄『マンデリン』
個人的に寒くなるとついつい淹れちゃうんですよね~。苦みとコク、甘さ、、、胃袋から温まりますので。
バンダアチェは、インドネシアの中でもイスラム信仰が強い地域で、多くのモスクが
あります。