お話を。

ハワイのお土産などでよく見かける「コナコーヒー」は、世界有数の高品質なコーヒー豆です。
ホワイトハウスの食事会でも食後のコーヒーとしてコナコーヒーが提供されているほど、
高い評価を受けています。

コナコーヒーとは、アメリカ・ハワイ島の西岸にあるコナ地区で栽培されているコーヒー豆のブランド
を指します。
ジャマイカのブルーマウンテン、タンザニアのキリマンジャロと並ぶ「世界3大コーヒー」のひとつで、
世界で流通しているコーヒー総生産量の1%以下です。
ハワイにコーヒーが伝わったのは、1800年前半のことです。スペイン人がカウアイ島にコーヒーノキを
植えたことが始まりとされていますが、その真意は定かではありません。
移住者の手によってコーヒー農園を作ろうとしましたが、結局大規模な農園は作れずに終わってしまった
とのこと。オアフ島にも、当時のリーダー「ボギ」がブラジルから持ち帰ったコーヒーから伝搬していった
と言われています。
◇コナ島に広がったコーヒー
1828年、キリスト教の宣教師がオアフ島からコナ島へと観賞用にコーヒーノキを持ち帰りました。
観賞用だったにもかかわらず、このコーヒーノキがどんどんと成長していき、コナ島はコーヒーノキで
覆い尽くされたと言われています。
当時、主要国から来た実業家達は、ハワイの各島でコーヒー農園を開きましたが、天災や害虫・病気などに
よってどんどん減少していきました。結果、ハワイ島のみにコーヒー農園が集中し、その他すべての島で
サトウキビ農園による糖業へと切り替わっていったのです。

しかし、コーヒー作りには適しているコナの気候・土壌は、サトウキビを育てるのには向かず、移民してきた人々は徐々に島から離れていってしまい、コナではコーヒーを作るしかなかったそうですよ。
◇コナコーヒーを支えたのは日本人
他の移民がコナでのサトウキビ栽培を諦め島から離れていく一方で、日本からきた日系移民達は島に残りコーヒー栽培を続けていました。時代の流れが、大規模なプランテーションシステムから個人農家と地主のやり取りになったことも影響し、勤勉な日系人たちは自分の農園を持ちコーヒーを作り続けました。
その結果、1900年に入るとコナで作られたコーヒーの約8割を日系人が生産するまでになったのです。当時コナにはコーヒー農家だけではなく、日本人が経営するホテルやショップも開かれ、ちょっとした“日本人街”があったそうです。
現在まで続くハワイコナ島でのコーヒー産業は、日系移民が支えていたと言っても過言ではありません。日本人が持つ勤勉性・我慢強さが、コナ・コーヒーを一大ブランドに仕立て上げたのです。
こういったエピソードを知った上で飲むと味わいもまた違うものに感じますよね。
この歴史背景を踏まえた上で、、、、
◇ハワイコナコーヒーの特徴

収穫されたコナコーヒーは、ハワイ州農務局が行う世界イチ厳しい基準にかけられ等級分けされます。100ポンドごとにコーヒー豆のサイズ、色、香り、欠点豆の数などをチェックし、等級にあわせた認証スタンプが押されます。
等級は「エクストラファンシー」「ピーベリー」が最も高級なもので、次いで「ファンシー」「No.1」「プライム」と分けられます。コナコーヒーといえば、ブルーマウンテンに次いで価格が高いことで有名です。価格の高い理由は生産量の少なさと、コーヒーを生産している国の中で唯一の先進国ということもあり、コーヒー栽培にかかる人件費・土地費用などが高いことが影響してます。
【安価なものは「コナ・ブレンド」が多い】
ハワイ州の法律によると、コナコーヒー豆を10%以上ブレンドしてあれば、ほかにどんな豆が混ざって
いても「コナ・ブレンド」と記載することができます。
100%純粋なコナコーヒーはかなり値段が高くなってしまうため、安価で売られているコナコーヒーの
ほとんどが別のコーヒー豆と混ざっていると考えられます。代表的なモノで言うなれば↓↓

ハワイのお土産屋さんやABCマートに行くと必ずあります。バニラやマカダミアナッツ等のフレーバーで香りつけしているコーヒー。まさに「コナブレンド」の代表選手。たぶん10%くらいはハワイコナなのかな?
◇ハワイコナコーヒー 味わいと香りの特徴

焙煎は中煎り~中深煎。中深煎りでも浅めなポイントだと酸味を生かしたさわやかなコーヒーになるのでおすすめです。個性が失われてしまうので、深くは煎らない方がベターですね。
【温度は低めが良いらしい???】
マイルドさ甘さを引き出すために80℃くらのお湯でゆっくり抽出するとハワイコナコーヒーは美味しいと
言われる方もおります。逆に爽やかに飲みたい時は90℃くらの高めの湯音でササっ~と淹れてあげると
美味しいです。
以上今日はハワイコナコーヒーのお話でした。