ボルドーVsブルゴーニュVOL4

フレスタプラス@あらの珈琲 焙煎人荒野です。
「ボルドーVSブルゴーニュ比較検証」最終回です。
◆ブレンドOKなボルドー、NGなブルゴーニュ
格付け以外の大きな違いとして、ぶどう品種のブレンドの可否もあります。ボルドーでは『アサンブラージュ』といって赤も白もブレンドが認められています。


◆赤ワイン5種類の品種
・カベルネソーヴィニヨン、・メルロー、・カベルネフラン、・マルベック、・プティヴェルト
しっかりとした骨格と豊富なタンニンをもつ「カベルネソーヴィニヨン」、赤ワインの深い色合いと丸い果実感
熟成を早めにするためで欠かせない「メルロー」この2種が主にメインに使われ、個性の強い品種同士をブレンドする際の優秀なまとめ役になってくれる「カベルネフラン」や「プティヴェルト」現在アルゼンチンワインのメイン品種でもある「マルベック」この3種は補助的にアサンブラージュ(混ぜる、ブレンドする)につかわれています。


◆白ワインでは3種
・ソーヴィニヨンブラン、・セミヨン、・ミュスカデル
全体的にさわやかさに溢れた味わいと印象を与え辛口ワインでは欠かすことのできない品種「ソーヴィニヨンブラン」。杏やハチミツのような香り豊かで逆に中甘口と甘口ワインに欠かせない代表品種「セミヨン」※貴腐ワインになると一層華やかです。この↑2種がメインに使われ、辛口と甘口どちらのワインのアサンブラージュにも使える汎用性が高い「ミュスカデル」は補助的に使われます。しかしちょっとまって!!ここに白で国際的にメジャーな「シャルドネ」が認められていないってあなたはお気づきでした??意外ですね。



さらにシャトーが複数の畑を所有し、その年のぶどうの出来きによって異なる畑のぶどうをブレンドして
独自の味をつくります。例えば、年によってカベルネソーヴィニヨンを80-90%、メルローを5-20%
プティヴェルトを0-5%、、、ぶどうの出来によって割合を変えています。
畑に格付けがないボルドーではシャトーの力量によって畑を増やすことも認められています。
使用が認めれている品種なら畑を増やして大量に栽培しても問題はありません。



◆一方のブルゴーニュでは、、、、


全くブレンドは認めれれておりません。
ブルゴーニュワインの80%は赤が「ピノノワール」白は「シャルドネ」でつくられています。一部の地域では
赤ワイン用の「ガメイ」白ワイン用の「アリゴテ」も栽培されています。
これだけブレンドに厳しいのはブルゴーニュがそれぞれの土地の特性をワインに活かそうとしているからなんですよね。もともと海底にあったブルゴーニュでは、土壌の養分や鉱物が土地によって異なり、畑ごとにキャラクターの違いがあります。そして小高い斜面にぶどう畑が広がっているので方角によって日射量が異なり、ぶどうの出来が大きく左右されます。だからブルゴーニュは畑の条件って大きいんです!これってあなたがおもっている以上にかなりシビアにワインに反映されますので、、、



<注>←「ロマネコンティの畑」
ピノノワールが育つ最高の条件が最も優れているのは「ロマネコンティ」の畑だと言われています。土壌の質、畑の向き、方位、標高どれをとってもパーフェクトだと。。。。しかしロマネコンティとわずかに道を挟んだだけの
畑で造れるワインは、品質も価格も全く別物になってしまう。目と鼻の先ですら、、その違いは歴然だと。。。
これだけ畑のキャラクターがでちゃうため、ブルゴーニュワインは同じ品種でも地域や畑で味わいが大きく異なります。そしてその年の畑の出来、不出来も重要になってきますよね。ボルドーのようにぶどうの種類で調整できないので、ぶどうの出来、不出来によって味と価値が変わってくるのですよ。


グットヴィンテージのブルゴーニュワインは高値で取引されます。これは自然と造り手が織りなす
『奇跡の産物』だからこその価値なんですよね。。。




以上4回にわたって「ボルドーワイン」「ブルゴーニュワイン」の違いのお話しをさせていただきました。
結構面白いでしょ?? この辺何となくで良いんで頭に入れて飲むとまた違った印象、楽しみも増えるのでは
ないでしょうかね。。。 ではまた chao!!