ハニーコーヒー、ハニー製法、ハニープロセスとは?


ハニー製法、ハニープロセスとは?

名前は聞いたことあるけど、詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか。今回はコーヒー豆の精製方法のひとつである「ハニープロセス」について、精製の工程や味の特徴など紹介します。


◆ハニープロセスとは?
収穫したコーヒーチェリーの果肉だけを取り除き、粘液質(ミューシレージ)を残したまま乾燥させる精製方法のことです。中米などでよく使われる精製方法で、コーヒー豆の風味や甘さを調整するために用いられます。
歴史的には2000年代中頃にコスタリカでイタリアのコーヒーカンパニー『イリー社』と共同開発されたと言われています。 比較的最近開発された精製方法なんです。※↓の画像を参照ください。




■如何にもな名前?
その名前から、「ハチミツのように甘いの?」とか「ハチミツを使ったコーヒー?」などとイメージする方も多いかも?ですが、、ハチミツとは無関係。ハニープロセスはスペイン語で「ミエル・プロセソ(Miel proceso)」と言います。「ミエル」は、「ミューシレージ」「蜂蜜」の2つの意味を持つ単語なのです。ここから、
英語では「ミエルプロセソ」のことを「ハニープロセス」と呼ぶようになりました。

元々水洗式精製「ウッシュド」が主流だったコスタリカコーヒー、
ハニープロセスで作られたコーヒー豆は、ミューシレージをすべて取り除いてから乾燥させるウォッシュド製法よりも、より華やかな香りが引き立つことが特徴のひとつでもあります。



ハニープロセスは、ミューシレージ(果肉の内側の粘液)の量と
乾燥時間によって5つの種類に分かれます。
仕上がった際の色合いから、「ホワイトハニー」「ゴールデンハニー」
「イエローハニー」「レッドハニー」「ブラックハニー」と
それぞれ呼ばれています。地域や農園によって多少の差はありますが、一般的な工程は以下の通りです。

種類工程
・ホワイトハニーミューシレージを90%ほど除去する
・ゴールデンハニーミューシレージを75-80%ほど除去する
・イエローハニーミューシレージを50%ほど除去する
・レッドハニーミューシレージを20-25%ほど除去する
・ブラックハニーミューシレージをほぼほぼ除去しない
※ミューシレージが多く残っているものは、その分乾燥させる時間も長くなります。
ホワイトハニーの場合、乾燥期間は1週間程度であるのに対し、
ブラックハニーは1ヶ月ほど乾燥期間が必要です。ミュージレージを残すほど手間がかかるわけです。




ハニープロセスの味わいの特徴
ひと口にハニープロセスといっても、ウォッシュドに近いクリーンな味わいのものから、華やかでコクがありフルーツ感たっぷりのものまで、豆によって特徴はさまざまです。ミューシレージの量が多く乾燥時間が長いほど、ミューシレージ中の糖分がゆっくりと染み込むため甘味、風味が強くなります。上で紹介した種類の中だと、「ブラックハニー」が一番風味豊かなコーヒー豆ということです。

ハニープロセス製法によって
果肉の甘さや風味がコーヒーのタネに移り、コーヒーとしての甘さや深みが増す!
複雑さが増す!甘い風味とフルーツ感のある味わいをお楽しみいただけます。