「酸っぱい」「フルーティ」「ずっと口に残る嫌な感じ」コーヒーの酸味について


「酸っぱい」「フルーティ」「ずっと口に残る嫌な感じ」?
15年近くコーヒー屋をやってきて多くの方が「コーヒーの酸味」について
ネガティブなイメージを持っているかもしれません。いやいや持っている方多いです。www

しばしば誤解されがちなコーヒーの酸味。その酸味の特徴はコーヒー魅力の一つですが、酸味が苦手な方々にとっては、「いやいや、コーヒーに酸味なんて求めてないのよ…」となっているのかもしれません。

今回はそんな誤解されがちな「コーヒーの酸味」についてお届けします。

~~良く言われる、良く聞くコーヒーの良い酸味と悪い酸味~~
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コーヒーの酸味には良い酸味と悪い酸味の2種類があります。悪い酸味は劣化由来の酸味と焙煎由来の酸味で、良い酸味はコーヒー豆の持つフルーティで良質な酸味です。
ていうか飲んだ瞬間『あっ!美味い。』って感じたら良い酸味でOKです。


◎良い酸味:コーヒー豆が持つフルーティで心地よい酸味
◎悪い酸味:油分が劣化した酸味や適切な焙煎がされなかった酸味

劣化由来の酸味は、熟しすぎたリンゴや腐りかけのブドウの酸味に似ています。(腐りかけのブドウを食べた経験がないので知らんけど!)一日中口の中に残るような不快感を感じる酸味です。これは、保存状態が悪かったり、焙煎後のコーヒー豆が古くなってしまった場合に感じられる酸味です。こうした酸味は、不快なものであり、コーヒーの本来の味を損ないます。
過去、店頭でも百貨店催事等でもコーヒーの酸味が苦手…という方はもしかしたらこちらの劣化由来の酸味を感じ取っている可能性が大きいですね。もちろん誰しもこの手の酸味は苦手です。

もう一つ焙煎に由来する悪い酸味というのは、アンダーディベロップメントと言われる、いわゆる「生焼け」状態のコーヒー豆です。※このケース結構多いです。

コーヒー豆を焙煎する過程で、豆内部まで十分な熱量が与えられず、風味の発達が未熟な場合を「生焼け」と表現します。これは特に浅煎りのコーヒーを焙煎する際に起きやすい現象です。ステーキのレアを想像してもらったら分かりやすいですが、表面は焼けているのに、中はほとんど色が変わらず水分が残った状態。コーヒー豆の場合、見た目ではほとんど分からないのですが、実際に飲んでみると酸っぱかったり、棘のある酸味や草っぽい風味があるので、分かると思います。とはいえこれは深煎りでも起こりえる現象で『苦いけど後味酸っぱい→苦酸っぱい』
かなりNGです。


一方、良質な酸味は、熟したオレンジや新鮮なベリーのような爽やかでフルーティな酸味です。当店でいえば『ストロベリーモカ』をコレコレ!ってなノリでベストロースト出来た時まさに↑↑爽やかでフルーティな美味しい酸味を楽しめます。これは、コーヒー豆が持つ自然な風味であり、コーヒーの味わいを引き立てます。鮮度の高いコーヒー豆は、この良質な酸味をしっかりと感じることができます。
さらには焙煎してから時間が経つと、コーヒー豆は酸化し、風味が劣化してしまいます。特に開封後の豆は空気に触れることで酸化が進みやすくなりますのでコーヒー豆袋のままジップロックに淹れて冷凍保存をおすすめしております。

飲んだ時『あぁ~美味しいなぁ~~』っていう酸味を経験すると楽しめる幅が広がります。
そして酸味はクセになります。
美味しいなぁ~~って感じるコーヒーには間違いなく酸味は含まれてますし、、
酸味をはじめ苦味、甘みがバランスよく構成されてる証拠です。


その他、コーヒーの酸味の種類、焙煎度合いが酸味に及ぼす影響等々話しは尽きませんが
今回はこの辺にしておきますああ。