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ベネズエラのコーヒーって知ってます??

  • 珈琲豆
  • 2025年06月21日
"2023年に22年ぶりに輸出が再開されたベネズエラのコーヒーと歴史"

正式名称は『ベネズエラ・ボリバル共和国』。南米でも屈指の自然の宝庫といわれています。

西にはコロンビア、南にはブラジルというコーヒー大国二つと隣接しており、北側はカリブ海に面した南米最北端に位置する国です。
そもそも日本への輸出量は極僅か。ほぼほぼ知られていませんが、実は世界有数のコーヒー産出国です。

■自然の宝庫ベネズエラ
ベネズエラが自然の宝庫といわれる理由は、原石や資源がとても豊富な土地だからです。

特に原油の埋蔵量は世界最大、世界でも上位の石油の産出国なのです。石油はベネズエラの輸出総額の90%以上を占めており、石油産業によってこの国は支えられているといえます。

■コーヒー豆の歴史

1730年頃、イエズス会の神父によって、ベネズエラにコーヒーが伝えられたといわれています。当時は奴隷労働によって、この国の農業は支えられていました。タバコやカカオの農園はよく知られていますが、1784年からコーヒーの生産が始まり、1793年には大きなコーヒー農園があったという記録も残っています。

1811年、独立宣言をしたベネズエラですが、一旦は失敗します。

その後、1830年に晴れてベネズエラとして独立しました。その頃からコーヒー豆の生産は盛んになり、その他の農産物もベネズエラの主要な輸出品として位置づけられていきます。

当時ベネズエラは、世界の生産量のおよそ3分の1のコーヒー豆を生産していました。それくらいベネズエラのコーヒー産業は盛んでした。

ですが1920年代に入り、ベネズエラの経済は次第に石油資源に頼るようになっていきます。その流れと余波から、コーヒー産業への陰りが見え始めたのでした。そして現在では、ベネズエラ産のコーヒー豆の輸出は激減している状態です。

■コーヒー豆の生産量

もともとはコロンビアに匹敵するほどの、コーヒー豆の生産量を誇っていたベネズエラ。ですが今では、国内でもコーヒー豆の生産自体が重要視されなくなり縮小の一途をたどっています。

ちょいと古いデータですが2017年調べによると、ベネズエラのコーヒー豆生産量は世界で21位。ちなみにコロンビアは3位です。

かつてコロンビアと肩を並べるほどの量を生産していたことを考えると、減少の度合いが大きいことがわかります。そしてコーヒー豆の輸出量は、総生産量の1%にも満たない量です。生産されたコーヒー豆のほとんどが、ベネズエラの国内で消費されています。

生産量が減少したとはいえ、世界で見れば決して少なくない量を生産しているベネズエラ。
 

ベネズエラのコーヒー豆は、コロンビア側からカリブ海に向かって走る「アンデス山脈」と「ラコスタ山脈」が主な栽培地域です。

温暖な気候と適度な降雨量、そしてコーヒー豆の栽培に適した標高も揃っており、上質なコーヒー豆を作るには最適の環境といえるでしょう。

◎西部地域

ベネズエラのコーヒー豆の大半が、西部地域で栽培されています。
日本ではほとんどお目にかかれないと思いますが、もしかしたらタチラ州・メリダ州・スリア州といった州名が記載されているものを目にすることがあるかもしれませんよ。

◎中西部地域

コロンビアとの国境に近い地域で、ベネズエラ産の最高品質のコーヒー豆は、中西部地域で生産されたものといっていいでしょう。この地で生産され輸出されるコーヒー豆には、港の名前がつけられ、「マラカイボ」と呼ばれています。

◎中北部地域

中北部地域の生産量は極めて少量ですが、連邦政府直轄領とその他複数の州によってコーヒー豆が生産されています。

◎東部地域

東部地域で生産されたコーヒー豆の中には、「カラカス」という銘柄の豆があり、もしかしたらご存じの方も居るとおもいます。



■ベネズエラ産 コーヒー豆と味の特徴
ベネズエラ産のコーヒー豆(生豆)は、緑色を帯びた黄色の見た目をしています。味は柔らかめなのが特徴で、浅煎りよりも深煎りの方が、チョコレートのような味と風味を楽しめると言われています。 なのでテストローストもちょいと深めにやってみようかなぁと。。
因みに今回ご案内する予定のベネズエラコーヒーは西部地域メリダ州産の豆です。
 

味の特徴とは?

ベネズエラのコーヒー豆は、全体として酸味が少なく甘みがあるのが特徴らしく。コクがあり、独特な苦みと適度な香りも楽しめます。」こんな感じのインフォメーションでした。敢えて輸入元の社長さんに直接聞いてみたところ、『生豆も硬いから栽培地の標高を考えても中深煎り~深煎りの焙煎がおすすめかも?』こんなイメージで言われておりました。


ということで・・・・・

恵まれた環境を持ちながらも、国の事情などで生産が減り、なかなか出会うことのなかった希少なベネズエラのコーヒー豆。

とはいえコーヒー好きとしては、「一度は味わってみたい」と思いませんか??ていうかそうおもわされることは間違いありません。遠い南米の地には、まだまだ私たちの知らない美味しいコーヒーが眠っているのかもしれませんね。荒野個人的にベネズエラコーヒーにはそんなワクワク感を覚えております。。


7月発売予定ですので機会があればぜひご自身の舌で、ベネズエラのコーヒーを味わってみてくださいね!