焙煎中に「香りを嗅ぐ」理由
- お知らせ
- 2026年01月31日
コーヒー豆の焙煎は、ただ機械に任せて時間と温度を測れば出来上がるものではありません。工程が進むにつれて、豆の表情は刻一刻と変化していきます。
生豆の青さが抜け、しわが伸び、ゆっくりと膨らみ始める。同時に、立ち上る香りもまたドラマのように変わっていきます。
私は師匠からこんなことを学びました。

「豆のしわの伸び具合や香りから、その時点での味をイメージできるようになれ。それがホンモノの焙煎だ。」
この言葉の意味、、、、、やっとわかってきた気がします。
だから現在も、焙煎中は一定の間隔で豆を確認します。
膨らみ方を目で見て、しわの伸び具合を観察し、そして香りを嗅ぐ。
釜出しもそう「まだ余計な酸味が残りそうだからあと10秒待とう・・・」
「あっ!この香りに変化したから今だっ!」
この瞬間は感覚だけなんですけどね。
これは決して“職人技のアピール”ではありません。
美味しいコーヒーを作るために欠かすことのできない工程なのです。
逆に「長年の職人の感」っていう曖昧な表現好きじゃないし!
香りは「未来の味」を教えてくれる
焙煎中の香りには重要な情報が詰まっています。
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甘さは出てきているか
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酸の質は良い方向に向かっているか
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焙煎が進みすぎていないか
香りを感じ取ることで、完成したときの味わいを予測することができます。
つまり、香りを嗅ぐという行為は
感覚に頼った曖昧な作業ではなく、味を設計するための判断材料なのです。
「パフォーマンス」ではない理由
最近、「焙煎途中で香りを嗅ぐのはパフォーマンスだ」という声を耳にすることがあります。
もちろん、焙煎のスタイルは人それぞれ。
データや数値を重視する焙煎も素晴らしい方法です。
ただ、もし香りを確認しないのであれば——
その瞬間の豆がどんな状態で、どんな味に向かっているのかをどう判断するのでしょうか。
香りを理解するということは、
その時点の味を想像できているということ。
逆に言えば、香りの意味を捉えられなければ、味のイメージも難しいのではないかと私は思います。

コーヒーを焙煎するとは・・・
同じ産地でも、収穫年や精製方法、さらにはその日の気温や湿度によって反応は変わります。だからこそ五感を使い、豆の声を聞く必要があります。
目で見る。
音を聞く。
香りを嗅ぐ。
その積み重ねが、一杯のコーヒーの完成度を高めてくれます。
派手さはありません。
けれど、この地道な確認作業こそが、安定した美味しさを支えています。
5年・・・・
10年・・・・
15年・・・・
その時は意味が解らなかったことが今やっと理解出来てる事多いです。
やはり見ないと!嗅がないと!解らんこと多いです。
もしかすると少しアナログなやり方かもしれません。でも、この方法でこれからも一杯一杯、丁寧に美味しいコーヒーを焙煎していきます。